|
|
|
|
売買は、借金とも、同じ根っこだ。
もともと、物々交換がルーツ。
物を入手したり、サービスを受けたりする際、お金は、主役。
|
|
物々交換の精神から言うと、商売は「現金払い」が基本。
古くから「金貸し業」の存在があり、銀行から、質屋、高利貸しに至るまで
融資の仕組みが、発展してきた。
人々は、「借金して、現金払い」というわけ。
|
|
|
|
「手形」という、法人格による分割払いの仕組みは、産業の発展を促した。 |
|
「手形」で売るということは、「つけ」で売るようなもので、
一回払い(一本手形)は、一回で
分割払いは毎回、手形が落ち(換金が出来)る。
全額払い終わってもらわないと、元が取れないわけ。
だから、売り手は、売掛残高がゼロになるまで、見張りを続けなければならない。
|
|
一端、支払が止まると、
支払督促(売掛回収活動)し、
払ってもらわねば、損が残る。
その損が原因で、売り手も、金不足(資金繰り難)となり、
他に振り出していた、自分の手形が落とせない事態を招く。
|
|
だから、手形は
商取引の基本ルールとして、約束したものは必ず支払う証文として、
厳格に運用され、2回目の支払不履行(不渡り)は、倒産になるわけだ。
こうした、ルールをもとに、手形が発達し、産業も発展してきた。
|
|
というわけで、
「買い手」からすれば、欲しいものが、一部の資金で手に入り
「売り手」にとっては、販売拡大を図りやすくなる。
商取引は、こうして、手形(=必ず払います)という「信用」が中心となり
発展してきた。
|
|
<<赤字企業なのに、つぶれないのは何故?>>
それは、売掛金回収が行われているからだ。
売った商品の代金は、もらっている。
自転車操業であっても、それで給料等、最低の固定費をまかなう。
|
|
<<黒字企業なのに、どうしてつぶれるの?>>
それは、売掛金回収がされてないからだ。
売った代金は、「つけ」のままでは、お金にならない。
資金ショートで、不渡り。
倒産。退場となる。
|
|
手形以後誕生した分割払い(後払い)は、個人消費活発化の原動力
売り手にとっては現金販売効果
|
|
高額商品である自動車の大衆化時代を迎え、
「手形」が、個人対象にも、振り出されるようになった。
|
|
この、個人対象の手形(丸専手形)を皮切りに、
分割払いは急速に発達してきた。
|
|
そして、ローンとは、商品購入を目的に、
融資を受け、現金払いする仕組み。
|
|
クレジットとは、現金払いをする為に、金融法人に対して
立て替え払いを依頼する仕組み。
|
|
消費者金融とは、お金の使用目的を、限定せず(しても緩い限定)
一定額の融資を受ける仕組み。
|
|
キャッシング付きカードとは、目的不問で、融資を受ける権利のついた会員証。 |
|
|
|
「手形」は許される延滞(不渡り)が1回(対象は個人でも法人でも同じ)。
「その他」は、複数回(対象は個人でも法人でも同じ)、
許されるということでだろう。
正確に言えば、本来、「延滞は許されない」、、、とはいうものの、、だ。
|
|
分割払いを、商取引、経営の観点から言うと
「手形」は落ちるたびに、「売り手」の売掛金残高が減っていきます
「その他」の場合は、「売り手」の売掛金残高は、すぐ、「全額」消えます |
|
ということは
ローン、消費者金融、キャッシングは
借金して、全額、現金払いします
クレジットは
立て替えた金融法人が、全額、現金払いをするからです |
|
|
|
つまり、「売り手」にとって長期売掛とは、無縁。
売掛回収の専門部署(債権管理部)は、不要になった。
「その他」の支払手段が、無かった場合と比べて、
売掛回収に追われる必要がない、
即、全額回収となるからだ。
|
|
このことは、産業構造の観点からみると、
「売掛金回収」が、機能分化、外注化したともいえる。
|
|
面倒な売掛回収活動は、融資した金融法人が、かたがわり
|
|
ということは、購入資金を融資した金融法人の売掛金残高が、
毎月の分割支払いで少しずつ減っていくことにる。
|
|
つまり、売掛金は融資した金融法人に移る。
契約者の分割支払いに応じて、売掛金残高が減少していくことになる。
|
|
これは、企業の倒産というものが、
「売掛金未回収による資金繰り難」によって起こる
つまり、手形を落とせない「不渡り」(延滞)から始まるということを考えると、
いかに、便利で重要な仕組みかが、おわかりいただけるだろう。
|
|
|